よしもとばななさんの著書の多くを読んできた。
でも最近は小説の人間関係の設定の突拍子の無さや、人が亡くなる設定が多いことにちょっと疲れて、彼女の本から少し離れていた。
このささやかなサイズの本は、彼女の考えが端的にまとまっていて、私はよしもとばななさんの事をぜーんぜん分かっていなかったんだなぁ、と思った。
もう一つ、彼女もダライ・ラマ法王も「若い人がもっと海外に旅すべきだ」という事を言っていた。それは私も常々思っている事でもあり、誰かにその事を伝えたい気持ちになった。このページだけコピーさせてもらって、甥に送ってやろう、などと思う。
それから、私が今までにしてきた「小さないじわる」をあれこれと思いめぐらせ、もう手遅れだなぁ、とやるせない気持ちにもなった。
一度口から出てしまった言葉は巻き戻しできない、と言う様な事を、信頼する友達に言われたような、それとも別の本で読んだのだったろうか。
いずれにせよ、この本を図書館の”おすすめの本”のコーナーに置いてくれた司書の人と、今日たまたまこの本に目がいった事をありがたいと思う。