「ピアスを落とさなかったかしら」というのを口実に、いつもの居酒屋へ。
日本酒と焼酎をきっかり一杯ずつ飲んだ帰り道、思わず涙がこみ上げてきた。
一人で商店街を歩きながら、嗚咽しそうになるのをこらえ帰ってくる。
なので、今日一日は、同じように、商店街を泣きながら帰ってきたことを思い出していた。
インド人とカナダ人の、二人とも180センチを超える大男。
その男達に両脇をかためられ、私はそのときおいおい泣いて、彼らは途方にくれていた。
友達に手をぐいぐい手を引いてもらいながら、ぼろぼろ泣いて帰ってきたこともある。
そいつは、無言のまま、私を引っ張って歩き、「泣き止め」とも、「どうした」、とも言わなかった。
(でもそのときの安心感よ。誰かに見守られて泣くというのは。)
そう思ったら、いつもの居酒屋で簡単に涙がこぼれてしまうのは、そいうった安心感からかもしれない。安心して泣ける、ってなんてありがたいことなんだろう。
急に涙をこぼしたりして、周りの人は、あれれれれ、と思うだろうが、
でもこれは私という人間の浄化作用です。
たぶん。