石牟礼道子さんの
「苦海浄土」
「神々の村」
「天の魚」を読んだ。
読み終わるのに2か月くらいかかった。少し読んでは涙が止まらず、何度も何度も今夜はここまで、と区切って区切って読み進めた。
兎にも角にもこの三部作を読まないことには、私の読書人生は次に進められない。そんな思いで、やっとの思いで読み終えた。
というのも、最近好んで聞いているラジオ番組、“高橋源一郎の飛ぶ教室” (NHK FM 金曜午後9時から)で、頻繁に苦海浄土が話題に上がるからであり、読み終えてみると、源一郎先生が苦海浄土の事を良く口にするのがちょっとは分かったような気がする。
そしてまた、池澤夏樹さんが編集しているこの世界文学全集に、戦後の日本文学から苦海浄土を選んでいるのだ。読んでおくべき本なのだ。
どこへでも自由に行けるようになったら、熊本へ、不知火の海、魚たちに会いに、かの地のお国言葉を聞きに旅したいものだ。
