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バティックとその周辺
インドネシア バティック事情
日本へ帰国中の留学時代の友人二人と久々に会う。
留学していたのは2000年のことだから、もう随分とあれから月日も流れ、その後インドネジアにとどまっている彼らと再開して、現代のインドネシア事情を聞きながら、ご飯を食べるのは年に1、2回の恒例行事だ。

すっかり日本人離れしている友人と、どんどん(横に!)成長しているもう一人の友人からインドネジアのバティックをとりまく状況についても聞いてみた。

バティックが世界文化遺産に登録されてから、インドネシアでは毎週金曜日は”バティックの日”となり、
バティックの服を着用することが推奨されている。(特に公務員)
が、膨大な人口を抱えるインドネシアだ。すべての公務員がまさか手書きバティックの服を着るわけではなく、
いわゆる”バティック柄”の服はすなわち”バティックの服”とイコールになる。

ここで考えたいのはバティックはそもそもジャワ島の産業であるといういこと。250も島があると言われているインドネシアでは、バティックよりイカット(織り)を伝統的に作ってきた島もあり、国全土のあちらこちらでバティックを生産しているわけではないのだ。本来土地の産業としてバティック生産を行なっていなかった島でも、新たに生産が始まり、例えば「カリマンタン バティック」なるものが登場している、とか。

また、「イカット柄のバティック」もお目見えとか。
その昔にはインドのパトラ(織りもの一種)に憧れて、描かれたバティックのあるくらいだから、「イカット柄バティック」を生産する気持ち、わからなくもないけど、、、。

今流行りの色はパステル調。バティック展示会風景の写真をみせてもらったが、パステルはパステルでも、
うーん、私には(そしてきっと日本人には)ちょっと受け入れがたい配色。
ちなみに展示会では一枚1万円前後のバティックが飛ぶように売れていたとか。(しかしそれは中流階級以上の買い手だろうと思う)
大手バティックメーカーでは、ディズニーの商標をとり、ディズニーキャラクターの入ったバティックも。

という具合で、カジュアルな方向へ展開しているバティック業界。
一方、バティックのメッカ、中部ジャワで作られてきた伝統的な柄のバティック事情も気になるところ。その辺、来月実際に見てきたいと思っている。

成長中の友人からのお土産は、バティック柄のテディベア。
インドネシア バティック事情_c0133854_1114174.jpg

by tomo_kodama | 2015-07-19 11:04 | バティック/もの作り
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