自称飲み物好き、である。
今日の晩御飯は何にしようか、と食べることに迷っても、何を飲もうかと迷うことはないような気がする。そのとき飲みたいものを的確に自分の欲求から引き出してこれる。そして、飲み物にちょっと手間隙をかけるのも億劫ではない。
冷え込む今日はココア。バンホーテンのココアとココナッツの砂糖を小鍋に溶かして、マグカップ1杯分の牛乳を入れて暖めることしばし。仕上げにラムをたらり、と言いたいところだが、とぽとぽとしっかり入れてしまう。最近のお気に入りのラムはパンペロ。まろやかで香り高いラム。ココアも砂糖もラムも南の国も原産だから相性がいいはずだ、という持論。アルコールが少し入ると、風味も少しそのようになり、寒い時期には決まって作りたくなる。
先週末は実家から届いた柚子をリカーにつけた。柚子酒だ。
柚子の皮も実も一緒に漬け込む。瓶の中の柚子はおもちゃみたいなイエロー。黄色、というよりイエローと呼んだほうがしっくりくる。
うそみたいな色しているな、と瓶の中を眺めながら思った後で、そう感じる自分に少し疑問を投げかけた。紛れもなくこれが柚子の色なのに、人口的な色味だと感じるのはなぜだろう?
天然の色=すこしくすみがかった色、という感覚が自分のなかにあるのかもしれない、と思う。例えばショッキングピンクだって天然の色だ。ドラゴンフルーツの色はショッキングピンクに近いし、南米に生息するショッキングピンク色の蛙の写真も見たことがある。でも、私の身近にはそういう色の植物も動物もないから、やはり、ショッキングピンクは天然の色とは感じにくい。
柚子のイエローもそういったタイプ色なのかもしれない。皮をむかれ、アルコールにつけられ、瓶のなかに密封されているから、余計にその鮮やかさ際立って見えるのかもしれない。
なにはともあれ、おいしく飲めるようになるのは半年後だ。
はぁ、楽しみだな。