ネパールの奥に風車を作った夫とその妻、息子とあかちゃん。その家族の話を読んだときもかなり夢中になったけれど、その家族の続編があるなんて知らなかった。図書館でこの本が目に入りぱらぱららとめくる。作家は書く「この家族は絶対大丈夫だと思っていた」と。私だってそう思ったよ。でも離れ離れになる。直接の原因は夫の恋愛。
で、池澤さん、この家族にどんな試練を与えようとするわけ?そんな感じで読み始めた。
土曜日の夕方、日曜日の晩、今日の通勤、お昼休み、夕食後、とむさぼるように読んでやっとエンディング。
やっぱりこの家族は大丈夫だった。
そうでないといけない。
希望がつまってなけりゃ、と。
この作家のときたら、なんでまた私が興味を持っていることを次から次へと物語へ編みこんでくるのだ、と思う1冊だった。ああ、池澤さんの本、もっと読もう。もっといろいろ勉強しよう、でも今日の所は寝るとしよう。ささやかに満ち足りた夜。